サラリーマン薬剤師です。
コロナウイルスの脅威が日に日に増す今日この頃ですが、日本ではもう1つこの時期恐れなくてはいけないものがあります。
花粉症・・・毎年必ずこの季節はやってきます。鼻水だけでなく、目や場合によっては喉のムズムズ、咳がひどくなる人もいると思います。ネット検索をすると様々な対策が出てきますが、はたしてどれが正しい情報なのか?情報の迷子にならないように情報元を載せて花粉症対策をいくつかご紹介します!
・・・引用元を示し解説します。さらに花粉症に効果のある対策についてもいくつかご紹介しますね!
・花粉症について→アレルギー症状とメカニズム
・対策①侵入を防ぐ
・対策②薬物治療(アレルギー薬の強弱)
花粉症について
アレルギー症状は個人差あり
鼻水や目が少しだけかゆくなる人もいれば、鼻水鼻づまり、目のかゆみや充血・さらには喘息のような症状がでてしまう人も中にはいることでしょう・・・アレルギー症状には個人差があります。そのため世の中にある花粉症対策と呼ばれるものを試してみたが、効果がなかった、という経験をされた方は多いのではないでしょうか?対策についてたくさん知ることで自分にあった対策を選ぶことができると思います。薬で症状を抑えるという方法も対策の1つですし、マスクやゴーグルをして花粉を体内に入れないというのもとても良い対策の一つです。ところで皆さん、花粉症の原因である花粉を見たことはありますか?
花粉をよく知ろう!
この時期に花粉症を引き起こす原因はスギ花粉です。スギ花粉がどのような形をしているか、検索していただければ詳しくわかると思いますが、とげとげしてます。
こんな感じです。いかにもムズムズしそうな形ですよね!!これが鼻などの粘膜に付着すると花粉が持っている抗原が体内にある抗体(免疫)と反応します。私たちの体は非常によくできていて、体は自分と異なる物(異物)が体内で触れたとき、侵入を防ぐ働きが生じます。例えば、鼻水や鼻づまり、涙などです。洗い流して物理的に侵入を防ごうという働きですね!本来はこのような良い働きなのです。
ですが、この反応が過剰になってしまうと、鼻水などの軽い症状で済まず、かゆみや目の充血、鼻腔粘膜からの出血などがでてしまい、日常生活に支障が出てきてしまいます。こうなってしまうと水際での対策は困難となり、薬が必要となってしまいます。ですが、なるべくなら薬に頼らず生活したいと思うのが多くの人の意見だと思います。花粉症対策において薬はあくまでも補助で、メインの対策ではないと私は思ってます。では私が調べた中で有効と考える対策をお伝えします。
対策①侵入を防ぐ
花粉は侵入したら終わり!
先ほども述べましたが、花粉が体内で触れると防衛反応が働き鼻水や涙が出てきます。ここで大部分の花粉がすぐに体外に排出されれば症状がひどくなることは無いでしょう。しかし、多くの場合は一度花粉を吸ってしまうとすべてを排出できずに花粉症の症状が出てしまいます。大切なのは花粉を吸わないことです!体内に侵入する数を減らせば症状も軽くで済みます。では花粉は体のどこから侵入するのでしょうか?私個人としては大きく3つあると考えています。
・鼻から侵入(鼻粘膜へ到着!)
・目から侵入
・口から侵入
体の皮膚から侵入することは難しく、粘膜と呼ばれる場所から侵入してきます。手や背中などに比べて、目や鼻の中のほうが花粉も付きやすそうですよね?ですので侵入を防ぐ「マスク」「ゴーグル」がとても重要です!!マスクが現在手に入りにくいため不安な方も多いと思いますが、安心してください!鼻の粘膜に直接クリームを塗るという荒技があります!(笑)びっくりするかと思いますが、しっかりとしたデータもあります。
メカニズムを考えれば有効であるのがわかると思います。口元覆って花粉を防ぐマスク、鼻粘膜を覆って花粉を防ぐクリーム、の違いですよね?是非参考にしていただければと思います!
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乳酸菌は花粉症に効果がある?
侵入ついでにもう一つ対策を伝授。現在、アレルギー症状と腸内環境の関連性に関して非常に注目されており、乳酸菌やビフィズス菌などで腸内環境を整えるとアレルギー症状が楽になるといわれています。
上記の論文(英語)は、鼻炎に効果が期待できるという内容になっています。
乳酸菌や発酵食品で有名な「ヤクルト株式会社」では乳酸菌の働きについて研究をしており、花粉症との関係性についても情報がありますので気になる方はご確認ください。
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②薬物治療
それでも鼻水、かゆみがつらいという人はいよいよ薬の出番です。私が以前在籍していた店舗は近隣に耳鼻咽喉科のクリニックがあり、この時期から3月末までは薬局内が花粉症患者でパンパンになります。夜は遅いと23時を過ぎることも・・・ですので花粉症の人の気持ちはとてもよくわかりますし、耳鼻科の先生が症状に合わせてどのような薬を選んでいるのかも熟知しています!!この部分に関しては経験に基づいた私的な見解とはなりますが、ご承知おきください。
アレルギー薬の強さ
アレルギー薬の強さについて、医療関係の人であればある程度わかるかと思いますが、それ以外の人は知らない方も多いと思われます。ズバリお答えしますが、眠くなるアレルギー薬ほど効果が強い!
と覚えて良いと思います。もちろん例外や個人差はありますが、ざっくりとそのような認識でよいと思います。では具体的な医薬品の成分名を記載しますが、
最強クロルフェニラミン
強:オロパタジン
中:レボセチリジン ベポタスチン
弱:フェキソフェナジン ロラタジン エピナスチン
もちろんこの他にもたくさんアレルギー薬はあるのですが、よく使われる薬の中で比較するとこのようになります。
なんども言いますが、強いほど眠くなる可能性は高いです。そのため医師は眠気の少ない薬から開始し、徐々に強くしたりなど個人の生活習慣や症状に合わせて薬を選択します。場合によっては頓服薬と言ってひどい時だけ飲む薬を処方したり、点鼻や目薬などの外用薬を一緒に処方することもあります。
もしも今皆さんが使っている薬に疑問があるようなら医師と相談をしてみましょう!
以上になります。今年は例年に比べとても暖かいです。花粉症シーズンのピークも例年より早いことが想定されますので早めの対策をしてくださいね!