前回は「新型コロナウイルスはマスクで防ぐことができるのか?」を投稿しました。
今回も新型コロナウイルスについての知っておくと良い情報を発信したいと思います。日に日に身近に迫っているこの問題について、今回は個人的に抑えて欲しい情報3つについてお伝えします。
①発生状況→2月12日時点
②臨床的特徴→どんな症状?インフルエンザとの違いは?
③診断→こんな状況の人は要注意!
今回参考にした、日本環境感染学会が発表している
「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド」に詳しい情報がありますのでよく知りたい方はそちらをご確認ください。
①発生状況
2月12日時点で4万4千人の感染者が出ています。死亡者は1100人・・・ですが、感染者、死亡者ともに現在は中国が圧倒的多数を占めています。一方で日本国内での感染者ですが、感染者203名、死亡者0名(17日現在は1名)となっています。中国以外の国では日本の感染者数が伸びており、世界各国も日本の対応について注目をしています。
国内感染者の内訳ですが
クルーズ船乗客・乗員→174例
検疫官→1例
武漢からの帰国者→12例
その他→16例
個人的にはその他16例の内の感染ルートが解明されていない事例に関して非常に注目しています。今後の感染拡大するか収束するかの焦点となりそうですね・・・
②臨床的特徴(どんな症状?)
SARSやMARSと同様、呼吸器系への感染が主体です。上気道、気管支、肺などへ感染し、各器官で炎症を起こし発熱を伴います。重症例では肺炎・ARDS(非常に重い呼吸器不全が起きる病気)・敗血症などを起こします。
しかし、無症状で治癒するという報告も出ており症状に関しては個人差が大きいようです。軽症だからといって油断はできません。
③臨床診断(どんな人が危険?)
新型コロナウイルスに特異的な症状・所見はないとされています。強いてあげるなら長く続く発熱と強い倦怠感です。そのため症状の似ているインフルエンザやマイコプラズマ肺炎などとの鑑別が重要と言われています。疑わしい症状を感じている方は検査を受けてください。上述しました日本環境感染学会では感染の疑わしいパターンを4つ発表しています。医療従事者向けに難しく書いてありますが、簡単に言うと
①疑わしい症状が出ていて、すでに感染確定した人と濃厚接触した人
②疑わしい症状があって、中国湖北省に渡航or居住をしていた人
③②の人間と濃厚接触したのちに疑わしい症状がある人
④重症な呼吸器症状があって、医師が他の感染症や疾患の可能性を排除し新型コロナウイルスの感染が疑わしいとした人
④に関しては少し特殊かもしれませんが、①~③に該当する場合は要注意です。無理せずに療養しましょう。
以上になります。まだまだ収束の見えない新型コロナウイルス、今後の動向に注目です。